会場:相模女子大学 茜館 催事場
共催:相模女子大学中学部・高等部
後援:相模原市教育委員会
前回に引き続き、9月24日(土)相模女子大学にて第5回学習困難児研究会を実施する事ができました。
今回のテーマは「子どもが頼りたい大人とは?どんな大人に相談したいのか?」でした。
今回から東京都葛飾区立小松中学校 主任 教諭 鶴指勝雄先生にもご参加いただき、学校で実際に発達障害やグレーゾーンと呼ばれる子どもたちと触れ合っている先生からのお話もしていただきました。現場ならではの声のかけ方や子どもたちとの付き合い方など、質疑応答が充実したように感じます。
また、今回のテーマはこの学習困難児研究会の根本でありました。相談できない子どもは、どんな大人に助けてもらいたいのか。これをちゃんと理解していないと子どもたちに対して見下すように話をしてしまいがちです。「助けてあげている」「大丈夫だよ」「気にすることないよ」など子どもたちが求めていない言葉をかけてしまうことで、心が離れてしまうこともあります。「話を聞いてあげること」が子どもたちに向き合い始める第一歩ではないでしょうか。
次回のテーマ「子どもと接する上で大人が気をつけるべきこと」も多くの親御さんが困っていることの一つです。
是非、次回もご参加ください。
突然ですが、反省しています。
今回は「どのように子どもの話を聞くか」についてお話ししました。お話ししながら、みなさんが静かになっていくのを感じました。しかし、「真剣に聞いていただいているのだろうな」と思い、それ以上は気にも留めませんでした。
その後、質疑応答で「私の子どもの話の聞き方は間違っていました」とおっしゃった方がいて、先程の静けさは、みなさんの不安の表れだったのかと、反省しました。
みなさんは安心するために研究会に参加されているのに、不安にさせてはいけませんよね。
ここであらためて、子育てに正解はありません。学校での指導も同様だと思います。一般的にこうしたほうが良いのではということはありますが、うまく行くかは子どもによって、場面によって異なります。また、その場ではうまく行っても後々うまく行かなかったり、その逆の場合も多々あります。
そう考えると毎回試行錯誤するよりほかになく、うまく行ったらその方法を続け、うまく行かなかったら私の話を参考にしていただければと思います。
また、「子どもに任せることができない」と考えた方もいらっしゃいました。おっしゃる通りです。全てを子ども自身に任せることはできません。ただ、今まで子どもに「こうであってほしい」と思って関わったのにもかかわらず、うまく行かない場合は、「子ども本人はどうありたいのだろうか?」と考え、子どもの話を聞いてほしいと思います。
今後も保護者の方、学校や塾の先生方の試行錯誤のお手伝いをしていきます。
神奈川県スクールカウンセラー
林 幹夫
(臨床心理士・公認心理師)