会場:相模女子大学 茜館 催事場
共催:相模女子大学中学部・高等部
後援:相模原市教育委員会
前回に引き続き、天気にも恵まれ、6月25日(土)に相模女子大学にて、第2回学習困難児研究会を実施する事ができました。
今回のテーマは「学習困難児たちを取り巻く環境要因や子育て」です。
多くの学校関係者、保護者にご参加いただきました。その中で、ご参加いただいた保護者様が実際にお子様のことで困っていることなどをその場でヒヤリングをし、学校関係者の方に答えてもらうという、リアルタイムでの相談もできる機会になりました。
実際に、保護者側として「どこまで学校にお願いしていいのか」「これは我儘を言ってしまっているのか」と悩む方が多くいることは事実です。
現在、通っている学校の先生には「なかなか言いづらい…」という経験がある方がほとんどでした。だから、学習困難児研究会で同じ悩みを持っている家族がいることを知ることで少し安心できることと思います。
まずはこの研究会を通じ、現場の先生に直接質問をして、意見をもらい通っている学校に改めて相談することが子どもに寄り添うことにつながるのではないでしょうか。
参加者の中には保護者の方、学校関係者の方、学習塾の方など、様々な立場の方がいらっしゃって、非常に貴重な場であると、あらためて感じました。
普段スクールカウンセラーをしていると、保護者向けの講演会、学校関係者向けの研修会を行うことはありますが、両方の方に参加していただく会は、意外と多くありません。また個別の相談を受けていても、保護者の方が「担任の先生にこうしてもらいたい」とおっしゃったり、学校関係者の方が「保護者がもう少しこうしてくれれば」とおっしゃったりすることがあります。お互いに、直接言いにくいことは多々あると思います。しかし、普段生活している学校を離れた場で、具体的な事例を話しながらも立場としては一般的で、「保護者にはこういう気持ちがあるんです」「学校関係者はこんなことを考えながら子どもと関わっています」という言葉を交換し合えば、立場の違いによる誤解が減り、よりスムーズなチーム支援が可能になります。本研究会が、保護者の方、学校関係者の方、学習塾の方など、様々な方の橋渡し役になることができれば、非常に嬉しいです。
神奈川県スクールカウンセラー
林 幹夫
(臨床心理士・公認心理師)