開催日:2022年10月22日 14:00〜15:00
会場:相模女子大学 茜館 催事場
共催:相模女子大学中学部・高等部
後援:相模原市教育委員会
前回に引き続き、10 月 22 日(土)相模女子大学にて第 6 回学習困難児研究会を実施する事ができました。
今回のテーマは「子どもと接する上で大人が気をつけるべきこと」でした。
今回、特に思ったこととしては信頼関係はすぐに築くことが出来ないということです。
どうしても大人は「自分があっている。子どもを正しく導いてあげなければならない」ということが
まず頭に浮かんでしまうだろうと考えさせられました。
これが正しい。こうしたほうがうまくいくはず。
という中で子供たちの話を聞かなくなっているのかもと思わされました。
子供たちも一生懸命考えて行動した結果を否定されれば、信頼関係は生まれないでしょう。
また、大人が「謝ることが出来る・間違いを認めることが出来る」ということは、子供たちに大きく信頼を得る手段の一つなんだということも考えさせられました。
こどもの特性や性格などを考慮して、決めつけずに子供たちの話を聞くことができる大人になることが信頼関係を築くための第一歩だと思いました。
子どもが尊敬出来る存在が子供たちには、今、必要なのではないでしょうか。
10月22日 (土) の第6回も多くの方にご参加いただき、 誠にありがとうございました。
今回お話ししたことの中に、 「本当の思いやりとは、 相手の立場に立つことではなく、 相手のできないことに思いを馳せることだ」 という言葉がありました。
たとえば私はカウンセラーのクセに、 感情を表現することが苦手で、 意識して笑顔をつくることができません。 自然に笑うことは毎日あるんですけどね。
実はそれには原因があって、 小6の頃、 クラスで辛い状況が続いた時からそうなりました。 それ以降、 中学校でもそう言われることがあり、 大人になってからも大学講師をしていた時、 学生にそう言われたことがありました。
今では面と向かって言われることはほとんどありませんが、 気を遣って言われないだけで、 そう思われていることは多いと思います。
そんな時、 私の立場に立って 「自分がカウンセラーだったら、 もっと笑顔で話を聞くのに」 と思われるよりも、 「このカウンセラーはあまり感情を出さないけど、 まあ、 こんな人なんだろうな」 と思ってもらえるとホッとします。
甘えかもしれませんが、 それが本当の思いやりだと思います。
なので、 私も相手の立場に立つよりも、相手のできないことに思いを馳せようと思います。
自分にはそれができても、 相手はできないかもしれない。
何か事情があるのかもしれない。 そう思って許し合いながら生きていけたらいいなと思っています。
神奈川県スクールカウンセラー
林 幹夫
(臨床心理士・公認心理師)